エアバス、ボーイングの小型機参入とMRJと米中貿易戦争

 現在、20年半ばのMRJ(三菱リージョナルジェット)初号機納入を目指して四苦八苦している三菱航空機ですが、15日の産経新聞によると、最近のエアバスとボーイングの2強が、格安航空(LCC)の広がりや新興国の経済成長もあって、小型機分野の強化に乗り出していることで、同分野の需要取り込みを狙っている三菱航空としては2強の間で埋没する懸念が強まっているようです。
 7月1日にはエアバスがカナダのボンバルディアの小型機部門を買収完了し、7月5日にはボーイングがブラジルのエンブラエルの民間機部門を傘下に収めると発表しており、150席以下の小型機市場において、ボンバルディアとエンブラエルで計8割のシェアを握っているようです。
 三菱重工がボーイングの機体製造を担ってきた経緯から、ボーイングはMRJの顧客サポートを支援する契約を結んでおり、直近では両社の協力関係は変わらないようですが、エアバスの出方次第でボーイングの態度が変わる可能性もあり、部品供給等の顧客サポート体制を自前で行うべきという指摘もあるようです。もっとも、先走れば、むしろ早めに潰される場合もありそうですが。
 しかしながら、産経新聞での指摘はないですが、ボーイングとエアバスの小型機参入の影響を受け、両社に目をつけられる可能性がより強そうなのは、初号機納入が遅れるMRJよりもアメリカのCECASやラオス、インドネシアに納入している中国の中国商用飛機有限責任公司が開発したARJ21の方である可能性が強そうです。
 そもそもアメリカが鉄鋼、アルミニウムに関税をかけたのは、安全保障への脅威を理由にしていたので、それ以上に安全保障に関わりかねない小型ジェット機市場を、アメリカ領グァムを含むハワイ以西の分割を望む中国にパイを譲るメリットがない上に、今後のボーイングの成長にARJ21が邪魔になる可能性は否めない部分はありそうです。ここら辺はエアバスも同じかと思われます。
 中国にしても、他国の知的財産権を侵害してでも先端技術での台頭を目論んできた経緯からARJ21保護に走る可能性が高く、小型機分野に参戦してきたボーイング、エアバス両社潰しが中国の国益に繋がりつつある状況に見えてきそうです。脱毛ラボ 予約